ラ式 !?

養蜂界では革命的な大発明、ラングストロス式巣箱、略して

 

『 ラ式 』

 

その巣箱の特徴から、単に単枠式と呼ばれる方が一般的のようですが、

この巣箱が、近代養蜂の扉 を開いたと言っても過言ではありません。

 

ミツバチを飼育するための巣箱は、古今東西、世界中で様々なものがありますが、

1851年に、このラ式巣箱がアメリカで発明されて以降、あっと言う間に世界中に広まり、

今でも世界の75%以上の養蜂家に使用され続けています。

 

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【 ラングストロス式巣箱 】

 

この巣箱の最大の特徴は、

可動式(取り外し可能)の巣枠を備えている点です。

 

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【 単枠 】:周りの枠が単枠、中の板は巣礎(スソ)と言いラ式以降の発明。

 

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【 ミツバチが作る巣 】:

    天井から下に向かって、板状の巣板を並行に何枚も作ってゆきます。

    この一つ一つの巣板を単枠の中で作らせれば、取り外し出来て効率的だと考えたのです。

 


これにより、巣を壊す事無く、非常に効率的にハチミツが採取出来るようになりました。
その後、いくつか改良が加えられましたが、160年以上経つ今でも、この巣箱以上のものは発明されていないんです。 凄い!!

 


ラングストロス式の、「ラングストロス」って何??


このへんてこな名称は、人の名前、そうこの巣箱を発明した人物の名前なんです。

 

本名は、
ロレンゾ・ロレイン・ラングストロス (Lorenzo Lorraine Langstroth)

 

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【 ラングストロス(1810-1895)】

 

イエール大卒で、牧師さん、養蜂家であり、躁うつ病の変わり者だったそうですが、

今普通にハチミツが食べられるのは、この人のお蔭だと言っても過言ではないでしょう。

 

ワバチの場合はこのラ式(単枠式)を使用している人は少ない様ですね。
この巣箱は、蜜をたくさん採ったり、巣を管理するには最適なのですが、

常に世話をしなければいけない巣箱なので、実は大変だったりします。

 
伝統的な巣箱で、丸太をくり抜いて作る「丸太巣箱」

巣箱を重ねて使う(私も使ってます)、「重箱式巣箱」なんかが主流のようです。

特に重箱式巣箱は自作出来てお金も掛からず、置いておけば良いだけなので、

私のようなズボラな人間でも、簡単に飼育!? することが出来てしまうんです。

これらの巣箱については、また追々詳しく書いて行こうと思っています。

 




ヨウバチ は 日本蜂!?

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どこまで飛ぶの?

花を探しにミツバチは、いったいどのくらい遠くまで飛ぶのだろう?

 

素朴な、疑問ですよね。

 

ただ、実のところ、ミツバチは、


より近く、にあり

より沢山、咲いている


花から、優先的に訪花 するので、

この質問に答えるのは、なかなかに難しい、というのが 本当の所 のようです。

 

ただ、花が 近くに無ければ、な、何と、


10 km 


超える 距離でも、普通に飛んでいくことが、実験で、確かめられているんです。


驚きですよね!!



 

 

採餌距離イメージ

 

 



同一条件下 で行われた、

ある実験での 採餌距離さいじきょり:食料を採取しに行く距離のこと)は、


 

・ワバチ では、    約 500m~2km (最高:13km)


・ヨウバチ では、 約 500m~3km (最高:14km)

 


の距離が、最も多かった、という結果が出ています。

 

どうやら、ワバチが、花を探して飛ぶ距離採餌距離)は、


・ヨウバチより1km 程、少なく


花を探して飛ぶ範囲採餌面積)は、


・約、半分程度しかない 


ということの、ようですね。

ヨウバチとしては、家畜ミツバチの面目躍如 といったところでしょうか・・・。

 

どうやら、ワバチの、主な採餌距離は、あくまでも、目安 でしかありませんが、


 

「 500m ~ 2km 位 」



と、考えれば、よいのではないでしょうか。


 

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【 半径2kmの採餌圏 】:皇居を中心にした半径2kmの採餌範囲。

 実際に地図で見てみると、半径2kmは意外に広範囲だということが分かります。

(皇居を中心に、北は水道橋、西は四ッ谷、東は日本橋、南は虎の門)



ただ、採餌圏さいじけん:食料を採取しに行く範囲のこと)に関しては、

季節 や、地形、また、蜜源花・花粉源花 の、分布域の状況によって、

大きく変わってくる、ものと思われます。


これは、ある意味、当然ではあるのですが、

実際は、キレイに、同心円状に、採餌圏が広がっているわけではなく、


花の咲いているエリアに 偏って いて、距離や範囲まちまち である。


ということなのだと思います。

ある方向へは、3km 飛ぶが、違う方向へは、300m しか飛ばない、

といった感じでしょうか・・・。


また、花粉集め に関しては、より近いエリア、およそ、


500m 圏内


に、集中しているはずです。これは、あくまで私の仮説ですが、何にしても、


巣から、より近い範囲に、年間を通じて、たくさんの 蜜・花粉源花 がある。


ということが、ワバチにとっては、最も幸せなことなのでしょうね。


飼育する場合も、人の都合を二の次にして、ワバチ のことを 第一 に考えるなら、

巣箱から、特に 半径 500m の範囲に、蜜源花粉源 となる花が、どの位あるのか?

これを 事前に、調べておく必要があるのだと思います。


もし、少ないようなら、給餌きゅうじ:蜜や花粉の代替となる餌を与えること)の、

必要が出てくるでしょうし、最悪、その場所での飼育は 諦める、といった判断も、

必要になってくるかもしれませんね。


もっと遠くまで飛べるんだし、関係ないよ!!


という考えも、あるかもしれません。


では、採餌距離が長くなるということは、何を意味するのでしょうか?


それは、長時間飛行 を強いられる、ということを意味します。これにより、



・飛行燃料 が多くなり、その分、採蜜量が減少してしまう。

   (理由は こちら 


・捕食されるなどの、死亡事故率 が上がってしまう。


・花粉採集 の 効率が落ちてしまう。

   (花粉はハチミツと違い、あまり貯蔵しないため、影響が大きいんです。)



といった、マイナス面 が多くなり、

ひいては、逃去お引越し)、消滅 という、事態も招きかねません。


また、同一場所に、多くの巣箱を設置するのも、よくありません。

もちろん、同じ採餌圏内での、食い合い になるからです。


競合が増える ということは、利用できる花が 少なくなる、ということで、

結果、遠くまで飛んで 行かざるを得なくなる わけですね。


自然巣を、たくさん観察していると、

自然界では、同一場所に巣が、集中して存在することは、稀である 、

ということに気付きます。ワバチたちは、


わざと、距離を置いているのではないか!?


と、感じることすらあるんです。


もちろん、稀に、同一場所に、集中して巣が存在している場合もあるのですが、

一年を通して観察していくと、結局、生き残るのは 1~3群 でしかありません。


これは、年間 を通じた 花の数(量)によって、


『 生息できる、蜂群数 が決まってくる。』


ということを、示唆しているように思えます。

言い換えれば、ワバチは、


『 花がなければ、生きられない!! 』


ということなんですね。


自然状態に 逆らわない、ということを第一に考慮するならば、

同一場所には、なるべく少なく設置(1~3群)するのが望ましいような気がします。


いやいや、もっと積極的に、


周囲に、花をたくさん植えれば、良いんですよね!!


ワバチの幸せを、考えていくと、

飼育場所の選定 も、意外に  奥が深い!! ということに、気付かされます。

 

私もまだまだ、分からないことだらけですが、

頑張って楽しみながら、学んでいこうと思っています。



よろしくお願いします、ワバチ先生!!!





(最終更新日:2016.10.09)










《 関連リンク 》

 ● 採餌圏MAP

 ● 蜜胃(ミツイ)!?

 ● 花 粉




重箱式

ワバチ飼育者に、最も多く使われている巣箱は、

 

「 重箱式巣箱 」

 

だと思われます。(もっとも、ネット情報を基にした単なる推測ですが・・・)

 

重箱式

【 重箱式巣箱 】:木枠を重ねるだけのシンプルなものです。


なぜこの巣箱が、支持されているのでしょう?

 

それは、この重箱式が、

 

・専門知識や技術を持たない素人でも、簡単に飼育できる。

・飼育方法の情報が比較的多い。

・巣箱の製作が簡単で、自作可能である。

・安価で巣箱作成が出来る。

・巣箱以外の養蜂器具は、特に必要ない。

 

などが主な理由でしょう。

つまり、ど素人 でも、飼えてしまう巣箱ということなんです。

初心者には、絶対的にお勧めとも言えるでしょうね。

 

私がこの重箱式を使っているのも、もちろん上記のような理由ですが、

これに加え、理想とする「 放任養蜂 」が行える巣箱だからなんです。

つまり、飼育中の管理 を特に必要としないんです。

 

ちなみに、

ヨウバチの飼育は、単枠式ラングストロス式)巣箱を使用して行うのが普通です。

単枠式は、ミツバチの 管理に特化 した巣箱で、飼育技術も確立されています。

この為、使いこなすための最低限の 知識養蜂技術 また 養蜂器具 が必要なんです。

 

器具一式に、何と、最低10万円 位は必要のようですね・・・・。

重箱式なら、頑張れば、千円でも1セット作れてしまいます。


器具一式

【 ヨウバチ飼育用の器具一式 】

 

最近では、ワバチ用 に開発された単枠式巣箱も販売され、

その書籍も存在していますが、やはり、素人が気楽に手を出すには、

ちょっと、敷居の 高い 巣箱のように感じます。

 

時間に余裕があり、それなりの経験と知識を持った方や、

沢山のハチミツを採りたい方、そして、

管理欲の強い方には、向いているかもしれませんね。

 

さて、重箱式、

良いことばかり、書きましたが、当然、デメリット もあります。

 

・巣板の操作が出来ないため、強群化、増群、合同、などが難しい。

・ハチのトラブルを発見しにくい。

・強群維持が難しいため、スムシにやられやすい。

・採蜜は、多くて年2回。

 

このように、管理が出来ないがために起こる、様々な問題もあります。

管理出来ないということは、計画が立てられないということで、

当然、予算も組めませんから、商業養蜂には 向かない 巣箱ということになりますね。

 

これを、是と捉えるか、非と捉えるかは人によって違うと思いますが、

個人で楽しむ分には、巣箱の選択肢があるということは、

喜ばしい ことではないでしょうか。

 

さて、一口に重箱式巣箱、と言っても様々のようです。

人それぞれ、様々な工夫がなされているようで、これを考えながら自作するのも、

ワバチ養蜂の 醍醐味 の一つ、ではないでしょうか。

 

ただ、基本構造は共通しています。

重箱 と呼ばれる、木枠 を積み重ねるだけの、非常にシンプルなものです。

 

継箱1

 

これに、上下板を当てれば、閉鎖空間の出来上がり、というわけです。

あとは、出入り用の巣門を開ける(大抵は下部)だけで完成です。

 

 

重箱

 

 

構造は、非常に単純明快、シンプルそのものなのですが、

実は、ワバチの生態に照らし合わせると、非常に理に適っていることが分かります。

 

・ワバチは、巣板上部にだけハチミツを貯めていきます。

   → ハチの幼虫や蛹を殺さず、貯まったハチミツの部分だけを、

       切り取って採蜜できます。


・ワバチは巣板を下へ下へと伸ばしていきます。

   → 巣板が伸びたら、下に木枠(継箱といいます)を付け足すだけです。

 

ハチミツを採って空いた木枠は、また下に入れて 使い回せる わけです。

 

何とエコで、ワバチにも優しい、理想的なスタイル なんでしょう!!

 

 

 

スタイル

 

 

 

この巣箱は、北九州や山口県西部で、伝統的に使われているようですが、

韓国 でも、昔から使われているようで、恐らく、大陸からもたらされたものと、

考えられます。


でも、考案した人は、天才 ですね。

 

また、この無駄のない、美しいスタイル重箱式養蜂 は、

世界の養蜂に造詣の深い、イギリスの国際養蜂研究協会の博士をも、

唸らせたそうです。

 

 

重箱式って、古くて新しい!?

そして美しい、スタイル なんですね。

 

 

大切に、大切に、受け継いでゆくべきものだと、思ってしまいます。









プロフィール

やっこ

Author:やっこ
ニホンミツバチに関する様々なことを、
気ままに思いつくまま書いてます。
可愛く癒されるワバチの魅力を、たくさん発見したいと思っています。

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