分 蜂(その1)

ワバチは、冬眠することなく、コロニー内の、数千~2万にも及ぶ、全てのハチが、

 

何と、起きたまま、集団で、冬を越してしまう。

 

という、驚異の能力 を持った 昆虫ですが(こちらを参照)、

無事に冬を乗り切り、春を迎えると、繁殖 のための、行動を開始するんです。

 

新たに、女王蜂を産み出し、

コロニー)を 分割 することで、繁殖していく ワバチ ですが(こちらを参照)、

この繁殖方法を、巣別れすわかれ)、あるいは、

 

 

『 分 蜂 』ぶんぽう(Swarming)

 

 

と呼んでいます。

 

読んで字の如く、 かれる わけですね。

この分蜂は、

 

子孫を残し、命をツナグ。

 

という、ワバチが生きる、最大の目的 を達成させるための、

最も重要な、一大イベント ということになるんです。

 

hatigumo

【 蜂 雲 】:分蜂時のハチの乱舞。小さな点々は、全てハチ達です。

 

分蜂、その 数千 にも及ぶ、ハチたちの 乱舞 は、蜂雲はちぐも)とも呼ばれ、

見る者を 圧倒 せずにはいられません。

 

私は、初めて、この 分蜂 を目の当たりにした時、

その、轟音と、あまりの壮観さに、

 

 

「 うお~~っ!!! 」・「 すげ~~っ!!! 」

 

 

と叫びながら、鳥肌を立て、ドキドキ しながら、口をあんぐりと、開けたまま、

ハチの乱舞の中に身を任せ、暫く、茫然実質 になってしまったことを、

今でも、はっきりと覚えています。

 

それだけ、壮観、凄い、衝撃体験 だったんです。

 

【 分蜂群の 飛来の様子 】:新たな巣へと入る、直前の様子です。こちら

 

この動画は、初めて 分蜂群 の 蜂雲 の撮影に成功した時のものですが、途中、

あまりの興奮に、撮影している手が震えて、止まってくれませんでした・・・・。

(写真や動画などでは、その感動の、千分の1も、お伝え出来ないのが残念です。)

 

 

その後、何度も、この光景を見てきていますが、

その度ごとに、感動 し、ドキドキしながら、鳥肌を立ててしまっております。

 

ワバチ(ミツバチ)に、ご縁のない方には、見るのは至難の業だったりするのですが、

見たことが無い、という方には、是非、チャンスがあれば、

死ぬまでに、一度 は、この光景を、ご覧(体験)になって頂きたいと思っています。


後悔させません!!

 


さて、この 分蜂 という、一大イベント

春になると、桜の花が、急に開花 を始めるように、傍で見ている我々、人間には、

 

突然に、行われる行動!?

 

のようにも、見えてしまいます。

 

が、さにあらず、ここに至るまでには、

実は、それ以前から、周到な準備 が進められていて、準備万端整った時に、

 

いざ、出陣!!

 

となっているようなんです。


では、一体、どのような準備を、進めているというのでしょう?

 

 

次回は、この分蜂が行われるまでの 準備の様子 を、見ていきたいと思います。







《 関連リンク 》

 ● 分 蜂(その2)

 ● 分 蜂(その3)

 ● 分 蜂(その4)


 ● 越 冬

 ● 繁 殖







関連記事

系図・作成ツール

今回は、パソコンで使える 管理ツール をご紹介したいと思います。

興味がおありの方だけ、お読み下さい。

 

ワバチを数年にわたって、複数群、飼育していたりすると、

 

血統の確認分析

 

をしたくなってきます。

 

例えば、A群 が分蜂(巣別れ)して、 B と C と D の3群が、増えた場合

それぞれ、3つの群は、A群の子供ということになります。

 

翌年、B群が分蜂して、E群が 増えた場合

E群の親は B群 で、そのB群の親は、A群 で・・・。

 

このように、群の血統 をたどりたくなってくるんです。

そして、この群は、

 

「 A群の血を引いているから、○○○○ だぞ!!」

 

とやりたくなるわけです。(自己満足ですみません・・・。)

 

これを、簡単に知るためには、

家系図 のように、一目すれば、先祖が分かるような、系図 があれば便利です。

 

初め私は、紙に書いたり、パソコンに打ち込んで、記録していたんですが、

この作業が面倒で、もっと 簡単 に管理出来ないものか、と思っていました。

 

そこで、今回ご紹介するツールを、作ってみたわけです。

と言っても、全く大そうなものではなく、非常にシンプルなものです。

 

少し前に作ったものですが、

結構、簡単便利だったりしますので、興味がおありでしたら、試してみて下さい。

 

以下、この 系図作成ツール についての説明を、簡単にさせて頂きたいと思います。

 

 

001

 

 

※ このツールの 最大の特徴 は、系図に、自分の撮った写真 を入れ込める点です。

   (このツールは、マイクロソフトの Excel2010 で作成したものです。)

 

・まず、ZIPファイル(系図作成.zip) をダウンロードして下さい。

   こちら  から取得(クリックすると、ダウンロード画面が表示されます

 

・解凍後、系図作成フォルダ を開くと、2つのフォルダが確認できます。

   「 サンプル版です 」と「 飼育群系図 」の2つです。

 

   003  002

 

 

・「 サンプル版です 」は、どんな感じで表示されるのか、確認用です。

     中の 「 サンプル.xlsm 」を起動させて確認してみて下さい。

 

・使い方は、至って簡単、シンプルです。

 

    4

 

    サンプル.xlsm を開くと、上のように、群名入力画面が現れます。

 

    群名欄の列には、任意の群名 を入力し、

    右隣の母群名欄には、その群の、母群 に当たる群名を入力する形です。

    サンプル版には、既に仮の群名が入力されていますが、

 

     入力作業は、たったこれだけです。

 

・画面右上の、系図作成ボタンを 押すだけ で、系図が作成されます。

 

 

 

《 実際に利用される場合 》

 

飼育群系図のフォルダの方をご利用下さい。

    このフォルダを開き、飼育群系図.xlsm を開くと、登録画面が開きます。

 

・群(巣箱)の 写真 は、「 巣箱写真 」のフォルダ内に入れて下さい。

   写真ファイルは JPG のみで、ファイル名は、登録済みの群名に 変更 して下さい。

   これによって、表示が可能となります。

   ただし、もし可能であれば、ファイルを 圧縮 して軽くしておいて下さい。

   写真はそのまま系図に貼り付けられますので、写真ファイルが重いと、

   PCのスペックによっては、動きが遅くなってしまいます。

 

 

※ その他注意事項は、同梱の ”初めにお読みください” に書いてありますので、

    ご確認下さい。(ご要望等は、コメント欄にお書き下さい。)









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アカメガシワ

「 赤芽柏 」と書きます。

 

その葉が、幼木時には、)く、柏の木 のように、大きく広くなることから、

この名前が付いたようです。

 

akame

【 アカメガシワ 】:幼木は、草原、河川敷、道端でもよく見かけます。

 

雑草性が強く、荒れ地に、最初に進出するという、

パイオニア 的な強さを持った樹なのですが、実は に分かれているんです。

 

また、この樹は、花外蜜腺こちらを参照)と呼ばれる、

花以外 から、蜜を出す植物として有名で、葉の付け根部分にある 蜜腺 から蜜を出し、

アリを呼び寄せて、食害虫から身を守っていたりします。

 

蜜腺0

【 花外蜜腺 】:葉の付け根部分に2か所あります。(雌木の葉)

 

ただ、この 蜜腺

メス の葉にしかなく、オスの葉とは、葉っぱの形自体が、少し 違っている んです。

今度見かけたら、確かめてみて下さい。

 

1  2

【 雌雄異株 】:左が雄、右が雌で、花も葉の形も違っています。

 

 

実は、この花、ワバチは 大好き で、好んで訪花する花なんです。

 

akame2

【 雄花 】:雄花に訪花するワバチ。

 

 

 

花粉玉akame

 

 

 

花の時期は、6~7月で、花蜜花粉 の両方が採れる花なんですが、

花の少なくなる、蜜枯れ と呼ばれる、梅雨の最中~梅雨明け に掛けて咲くので、

この時期、ワバチにっては、貴重 な 蜜・花粉源花 なんです。

 

ただ、何故か、ワバチが利用するのは、オスの花の方だけだったりします。

メスの葉にしかない、花外蜜腺 にも行かないようで、

アリはメス だけ、ワバチはオス  だけ、何とも不思議な感じですね。

 

 

 

 

ところで、このアカメガシワ、古くから 生薬 として、広く利用されていたようです。

 

赤い芽新葉 を乾燥させて煎じた汁は、胃ガンや胃潰瘍よく効く と云われ、

樹皮 には、ポリフェノールの一種(ベルゲニン・ルチン・タンニン)が含まれていて、

胃酸過多や胃潰瘍の改善、また、胃液分泌の抑制、肝臓保護作用などがあるそうです。


さらに、果皮 には、

抑ガン作用、抗ウイルス作用 を持つ成分が、含まれているようで、

平成13年度の、厚生労働省の食薬区分制度の改正で、アカメガシワの 樹皮 が、

食品に使用できるようになったとのことです。

 

 

どうやら、アカメガシワ は、

ワバチにとってだけでなく、人にとっても 非常に役立つ 樹のようですね。





《 関連リンク 》

 ● 花外蜜腺!?







関連記事

クィーン(その8)

女王蜂と働き蜂は、共に 受精卵 から、生まれて来ていますが、

変成王台こちらを参照)に見るように、本来、働き蜂になるべく、産卵された卵が、

途中、王台に 改造 されることで、女王蜂になることが出来ます。

 

この事実は、何を意味するのか?

 

そう、女王蜂 も 働き蜂 も、共通の卵 から、生まれることが出来る。

 

ということなんです。

実は、女王蜂になる卵というのは、

働き蜂のものとは、遺伝的な違い は無く、全く同じ ものだったんです。

 

えっ、え~~っ!!!

 

この 驚愕の事実 を、初めて教えてもらった時、

私は、ビックリ仰天 して、腰を抜かしそうになってしまいました。(ウソです)

ただ、ミツバチや、生物の奥深さを知る、大変貴重な体験 となりました。

 

 

受精卵

 

 

さて、新たな発見は、さらなる 疑問 を呼ぶものです。

 

では、どうして、卵は同じなのに、違うモノになれるのでしょう?

 

・六角形の巣房に産卵されれば、働き蜂に、

・王椀に産卵されれば、女王蜂に、

 

王台(その2)でも書いたように、

産み付けられる場所 の違いによって、その後の 運命 が変わってしまう。

 

これも事実なんですが、実は、これだけでは 駄目 で、

幼虫期に与えられる、食物の違い が、大きく関わっていることが分かったんです。

 

女王蜂は、孵化した初日から、大量にローヤルゼリー を与えられますが、

働き蜂の方は、孵化後、最初の 3日間 だけ、ワーカーゼリー と呼ばれる、

ローヤルゼリーを 半分位に薄めた、少し栄養価の低い ミルク が、少量与えられます。

 

そして、4日目以降からは、花粉とハチミツ に変わってしまうんです。

 

詳しく調べてみると、何と、幼虫 時代に、

 

ローヤルゼリー

 

だけを、大量に 食べ続ければ、女王蜂になる ことが、分かったんです。

ただ、孵化して、3日を過ぎる と、ローヤルゼリー を与えても女王蜂には ならない

ということも、分かりました。

 

つまり、幼虫になって、3日以内 であれば、

それまで 働き蜂になるべく、ワーカーゼリー を食べていた幼虫も、まだ間に合う、

まだ女王蜂になれる、ということだったんです。

 

変成王台 を作る際に、働き蜂が、卵や、孵化後 3日以内の幼虫 を 探し出し

この巣房を 王椀に改造 するのも、これで、うなずけますね。

実験で、女王蜂を作り出す際にも、この3日以内の幼虫が使われるんですよ。

 

どうやら、王台だけでなく、ローヤルゼリー にも、秘密 が隠されていたようです。

 

では、ローヤルゼリーの何が、女王蜂にさせているのでしょう?

更なる疑問が湧きますが、このことについては後日、改めて書いてみたいと思います。

 

 

受精卵2

 

 

受精卵 が、女王蜂になる、その 秘密 は、

 

 

・卵が、産み付けられる場所   ⇒   王 台王椀

 

・幼虫が、与えられる食物      ⇒   ローヤルゼリー

 

 

この2つに、あったんですね。

いずれも 特別仕様特別待遇 になっているわけで、

やっぱり、女王蜂は、生まれる前から、別格 だったというわけですね。

 

 

おぉ、女王様!!

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

余談ですが、

女王蜂の食べ物について、


 

女王蜂の食べ物は、ローヤルゼリー のみだって、ご存知でしょうか?

 

女王蜂は、孵化してから、大量のローヤルゼリー を与えられて、育ちますが、

羽化してからも、働き蜂のように、花粉やハチミツは 口にせず、死ぬまで、

一生、ローヤルゼリー を与えられ、これを食べ続ける、と云われています。

 

事実、女王蜂の フン)は、働き蜂と違い、透明な液体状 になっていて、

解剖して調べても、腸内に、固形物 は見つからないようです。

固形物である 花粉 を食べていないことは、このことからも明らかですね。


 

卵巣の発達 を維持し、無尽蔵とも思えるほど、大量の、

卵の素もと)ともなっていたのは、この ローヤルゼリー だったんですね。

 

ただ、ハチミツ は、時々、舐めているようなんです。

 

女王蜂は、産卵と休憩を 30分毎 に繰り返しますが、

休憩時には、働き蜂たちから、ローヤルゼリーをもらって 食事 もしています。

この休憩時に、ハチミツを 自分で舐めていた という観察結果があります。

 

いつもではないようですが、たまには、食べることもあるようですね。

 

女王蜂にとっては、単なる、おやつ代わり!?

 

なのかもしれませんね。

 

ちなみに、交尾飛行や、分蜂の際など、巣外へ飛び立つ際にも、直前に、

このハチミツを、大量に食べていたりします。







《 関連リンク 》

 ● クィーン(その1)

 ● クィーン(その2)

 ● クィーン(その3)  : 女王物質(じょおうぶっしつ)!?

 ● クィーン(その4)  : 貯精嚢(ちょせいのう)!?

 ● クィーン(その5)  : 王台(おうだい)!? (その1)

 ● クィーン(その6)  : 王台(おうだい)!? (その2)

 ● クィーン(その7)  : 王台(おうだい)!? (その3)







関連記事

王台(おうだい)!? (その3)

女王蜂は、専用の 王台 という 特別な巣房 で、育てられますが、この 王台 には、

実は、それが、作られる理由によって、3種類 の呼び名が付いているんです。

 

 

分蜂王台 ぶんぽうおうだい( Swarming Cell )

   → 分蜂(繁殖行動)の為に、作られる王台です。

       繁殖(こちらを参照)の際には、新たな女王蜂 を生み出す必要があり、

       この時に作られる、王台のことです。(自然王台 とも呼ばれます

       コロニーの規模などによって、その数は、変わるようですが、繁殖期を通じて、

       数個 ~10個前後 の王台が作られるようです。

       普通、「 王台 」と云えば、この 分蜂王台 のことを指します。

 

        oudai

        【 分蜂王台 】:赤丸印の部分が分蜂王台です。巣板の下部に、複数作られます。

                               更新王台との違いは、外見からでは分かりません。

 

 

更新王台 こうしんおうだい( Supercedure Cell )

   → 女王蜂の、交換更新)の為に作られる王台です。

       女王蜂の産卵力が衰えてくると、働き蜂たちは、新たな女王蜂と 交換 しようと、

       王台を 作り始めます。この時に作られる、王台のことです。

       (換王王台 とも呼ばれます)

       一見しただけでは、分蜂王台との 区別 はつきません。

 

 

変成王台 へんせいおうだい( Emergency Cell )

   → 女王蜂不在により、緊急対策的 に作られる王台です。

       女王蜂が、急死するなど、何らかの理由によって、突然不在 になった場合に、

       新たに女王蜂を誕生させようと、急遽、作られる王台のことです。

       ただ、ヨウバチに比べ、ワバチでは、あまり 作られない 傾向にあるようです。

       これが何故なのかは、よく分かっていません。

 

        hensei

        【 変成王台 】:働き蜂用の六角形の巣房を、改造して作られます。

                             (写真はヨウバチ)

 

 

これらは、名前こそ、異なって いますが、

いずれも、女王蜂 が育てられる、特別巣房 であることに、変わりはありません。

(英語の意味を調べると、種類の違いがよく分かりますね。)

 

 

 

王台0

 

 

 

王台が作られるのは、通常は、繁殖期分蜂王台 に限られるのですが、

寿命など、何らかの理由により、産卵力が衰え、女王物質こちらを参照)の分泌が、

減ると、女王蜂を更新する為に、繁殖期以外 でも、更新王台 を作り始めるんです。

 

これら、2種 の王台は、基本的に、

 

 

王 椀  →  産 卵  →  育 児  →  王 台(分蜂・更新)

 

 

という 流れ で、新たな女王蜂が、生まれてくることになります。

ただ、他の2種の 王台の場合とは違い、

 

変成王台

 

だけは、ちょっと、特別な経緯 で、作られていくんです。

 

この王台は、女王蜂が いなくなって しまった場合に、作られるものなので、

働き蜂が、通常の手順で、王椀 を作っても、既に巣内に存在していない 女王蜂 が、

ここに 卵を 産み付けてくれることなど、ありえません

 

そこで、働き蜂たちは、緊急対策 として、急遽

本来、働き蜂として 生まれるべく、六角形の巣房に産卵されていた、

 

受精卵)  や   幼虫孵化後3日以内まで

 

を探し出し、その巣房のいくつかを、

何と、女王蜂用の巣房である、王台変成王台)に、作り変えてしまうんです。

 

この変成王台は、緊急事態 により作られますので、

他の2つの場合の王台よりも、一度に作られる個数が 多い 傾向にあるようですね。

数撃ち当たる!?  というやつでしょうか・・・。

 

 

受精卵捜索  →  王椀に改造  →  育 児  →  変成王台

 

 

つまり、既に産み付けられていた、受精卵 や 幼虫を利用 して、

その場所に、王台を作ってしまうわけですね。

何としても、危機回避 を図ろうとする、執念 のようなものを感じてしまいます。

 

ただ、こんな強引な方法でも、女王蜂が生まれてくるのでしょうか?

 

大丈夫なんです。

 

何と、やっつけ仕事 のようにも見えてしまう、こんな方法でも、

ちゃんと、女王蜂が 誕生 してきてしまうんです。

 

え~!?

 

あれっ!?  ここで、一つ、疑問が湧くはずです。

何故、働き蜂になるはずの 卵 や 幼虫 が、女王蜂 になれるのでしょう???

 

 

次回は、この秘密について、書いてみたいと思います。







《 関連リンク 》

 ● クィーン(その1)

 ● クィーン(その2)

 ● クィーン(その3)  : 女王物質(じょおうぶっしつ)!?

 ● クィーン(その4)  : 貯精嚢(ちょせいのう)!?

 ● クィーン(その5)  : 王台(おうだい)!? (その1)

 ● クィーン(その6)  : 王台(おうだい)!? (その2)

 ● クィーン(その8)


 ● 巣別れ







関連記事

王台(おうだい)!? (その2)

女王蜂が育てられる 巣房 というのは、

働き蜂用の、六角形の巣房 とは違い、専用の、特別仕様 で作られています。

この 特別な巣房 のことを、王 台 と呼んでいますが、

 

この中で、女王蜂となる幼虫は、どのように育てられているのでしょう?

 

 

ここで、ワバチの女王蜂が、誕生するまでの流れを、見ていきたいと思います。

 

女王蜂は、働き蜂の場合と違って、常に、育てられているわけではありません。

通常、新たに女王蜂が誕生するのは、春先 初夏4~7月)にかけての、

繁殖期 と呼ばれる時期が、主になります。

 

・働き蜂によって、王椀 が作られます。

   → 働き蜂は、既に存在している、六角形の巣房 とは別に、

       巣板の下部(先端)に、通常の六角形とは 違った形 の巣房を、作り始めます。

       これを、

 

         王 椀 おうわん

 

       と呼んでいるんです。

      (お椀のような形をしているので、こう呼ばれていたりします。)

 

        01

        【 王 椀 】:巣板の下部に、口を下に向けて、お椀状の巣房を作ります。

                          赤い丸印の部分が、王椀です。(日本蜜蜂と遊ぼう より)

 

 

・女王蜂によって、王椀 へ、産卵が行われます。

   → 働き蜂が、王椀を作ると、女王蜂が、その中に 受精卵1つ 産み付けます。

       通常の六角形とは 違う形状 にもかかわらず、何故、ここに産卵をするのか?

       実は、よく分かっていないんです。不思議 ですね。

 

 

・卵は、産卵後 3日で、孵化します。

   → 卵は、巣内の空気中から 水分吸収 して、徐々に膨れて、大きくなります。

       日経ち、卵が 孵化ふか:卵が幼虫になること)して、幼虫になると、

       すぐさま、育児専門 の働き蜂たちによって、王椀の中に、幼虫の 食料 となる、

       大量ローヤルゼリー が、加えられていくことになります。

 

       幼虫 は、この 栄養たっぷり の ローヤルゼリー だけ を食べて、すくすくと、

       育っていくことになるんです。

 

        02

        【 王椀内の幼虫 】:幼虫が浮かぶくらい、ローヤルゼリーは、大量です。

                                   (写真はヨウバチ)

 

 

・孵化後 4日目には、急に大きく、成長を始めます。

   → 幼虫になって、日目になると、更に大量のローヤルゼリー が加えられます。

       また、体も、グングンと 大きく なり、急ピッチで成長していきます。

       同時に、徐々に、王椀の壁も 増築 されて、盛り上がっていくようになるんです。

 

        03

        【 王椀の増築 】:王椀の周りの壁が増築され、徐々に大きくなっていきます。

                                (写真はヨウバチ)

 

 

・孵化後 4~5日目には、王椀が、王台 になります。

   → 幼虫になって、4~5日位経つと、増築 が進んで盛り上がってきた、

       王椀 の入り口が、完全に 塞がれて しまいます。

       正確には、この入り口が塞がれて、完全個室 になった状態の巣房のことを、

 

        王 台 Queen Cell

 

      と呼んでいるんです。

 

        04

        【 王台の中 】:蓋掛け後も、たっぷりのローヤルゼリーを食べて育ちます。

                             (写真はヨウバチ)

 

 

・蓋掛け後、約 1.5日で、蛹になり、先端部が露出します。

   → 蓋がされ、完全に個室となった 王台の中 で、ローヤルゼリー を食べ尽くして、

       大きく育った幼虫は、この中で まゆ)を作って、サナギ になります。

       そして、羽化間近になると、外から 働き蜂によって、王台の 先端部分のロウ が、

       かじり取られ、茶褐色の、 が完全に 露出 します。

 

        05

        【 王台の先端 】:周りの蝋がかじり取られて、中の繭が露出しています。

 

       実は、この王台先端の、繭の露出 は、ヨウバチには見られません。

       これは、女王蜂の羽化を、助ける 効果 があるとも言われていますが、

       何故、ワバチだけに見られるのかは、よく分かっていないんです。

       不思議 ですね。

 

 

・サナギ化後、6日で羽化し、繭を破って出て来ます。

   → サナギになってから、6 日で 羽化うか:サナギから成虫になること)し、

       成虫となった 女王蜂は、繭を破って、王台から出て来ます。

       これを、出房しゅつぼう)と呼んでいます。

 

        06

        【 女王蜂の出房 】:王台先端の繭を、自ら齧って、出房してきます。

                                   (写真はヨウバチ)

 

 

このように、産卵後、計15日 で、新たな女王蜂 が、誕生することになるんです。

 

07

 

 

 

以上が、産卵されてから、女王蜂が誕生 するまでの 流れ になりますが、

つまり、受精卵が、王台 で育てられることで、女王蜂 になるわけです。

 

ただ、実は、王台で育てられる だけで、女王蜂に なれる わけではありません。

ではどうすれば・・・・?

これについては、ひとまず置いておくこととして、

 

実は、働き蜂とは違う、この 特別仕様 の 王台には、

それが、作られる理由によって、3つの種類 に分けられているんです。

 

次回は、まず、このことについて、書いてみたいと思います。







《 関連リンク 》

 ● クィーン(その1)

 ● クィーン(その2)

 ● クィーン(その3)  : 女王物質(じょおうぶっしつ)!?

 ● クィーン(その4)  : 貯精嚢(ちょせいのう)!?

 ● クィーン(その5)  : 王台(おうだい)!? (その1)

 ● クィーン(その7)  : 王台(おうだい)!? (その3)

 ● クィーン(その8)







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王台(おうだい)!? (その1)

ワバチの巣は、六角形の巣房 が敷き詰められて、出来ていますが、

この巣房は、ハチミツ花粉貯蔵 といった、食糧の貯蔵庫 としてだけでなく、

卵を産むための 産卵室 や、幼虫を育てるための 育児室 としても、使われています。

 

女王蜂は、この 六角形 の巣房に、毎日、産卵し続けているわけですが、必ず、

 

1つの巣房 に対して、1個の卵

 

が、産み付けられているんです。

 

sannrann_thumb13

【 六角形巣房への産卵 】:白く細長いものが、卵(受精卵)で、働き蜂になります。

 

通常、この卵には、女王蜂が 意図的 に(こちらを参照)、受精を行った、

 

受 精 卵

 

が使われていますが、ここで育てられた、子供たちというのは、全て

 

働 き 蜂

 

として、生まれてくることになるんです。

 

では、女王蜂は、どのようにして生まれてくるのでしょう?

 

実は、女王蜂の場合も、働き蜂同様、受精卵 から、生まれて来ています。

女王蜂になる卵 というのは、通常の働き蜂用の、六角形の巣房 にではなく、

専用 の、特別な巣房 に、産み付けられているんです。

 

この、特別仕様巣房 のことを、

 

 

『 王 台 』Queen Cell,Royal Cell

 

 

と呼んでいます。

女王( )のための、高い建物( )という意味があるようですね。

 

王台

【 王 台 】:通常、巣板の下部(先端)に作られ、この中で女王蜂が育ちます。

 

 

しかし、女王蜂というのは、生まれる前 から、特別扱い をされていたんですね。

 

子供を産める 唯一無二 の存在である、女王蜂は、

やはり 特別な存在 なんだ、ということが、 こんなところからも分かる気がします。

 

 

さすが、女王蜂!!

 

 

 

この王台で、その後、どのように女王蜂が、育っていくのか?

 

次回は、このことについて、書いてみたいと思います。







《 関連リンク 》

 ● クィーン(その1)

 ● クィーン(その2)

 ● クィーン(その3)  : 女王物質(じょおうぶっしつ)!?

 ● クィーン(その4)  : 貯精嚢(ちょせいのう)!?

 ● クィーン(その6)  : 王台(おうだい)!? (その2)

 ● クィーン(その7)  : 王台(おうだい)!? (その3)

 ● クィーン(その8)


 ● 巣別れ







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貯精嚢(ちょせいのう)!?

受精精子と卵子がくっ付き、融合すること )した のことを、

 

受 精 卵

 

と呼んでいますが、

女王蜂は、産卵する際、六角形の巣房 へ、この 受精卵 を産み付けていきます。

 

受精卵、と簡単に書きましたが、実は、この 受精の作業 は、

女王蜂の 意志 によって、行われているのを、ご存知でしょうか?

 

えっ!?

 

これは、いったい、どういうことなのでしょう?

 

ワバチの卵の、受精というのは、実は、それが産み付けられる、直前に行われていて、

女王蜂自身が、意図的 に、卵、1つ1つ に、精子 を 受精 させているんです。

つまり、何と、女王蜂は、自らの意志で、

 

受精 を コントロール

 

している、ということなんです。

 

え~っ!!

 

もちろん、自分の意志で、受精させずに、未受精卵 として産むことも出来ます。

そうです、女王蜂は、

 

卵 の 産み分け

 

をすることが、出来てしまうんです。

 

なっ 何という、凄技!!

 

実は、未受精卵からは、オス蜂が生まれて来るのですが、このことについては、

また別の機会に、改めて書きたいと思います。

 

また、女王蜂は、実は、一生に1度 しか、交尾 を行わないのですが、

この時に、オス蜂たちから受け取った、一生分 の 精子 を、

 

 

『 貯精のう 』spermatheca(受精嚢とも呼ばれます)

 

 

と呼ばれる、卵巣近くの器官に、

何と、生かしたまま、数年間、貯めておく ことが、出来てしまうんです。

 

 

こっ これも、凄業です!!

 

 

 

貯精嚢

 

 

 

何故、精子が、貯精のうの中で、何年も生きていられるのか?

 

このことについては、よく 解っていない ようです。

 

実際には、仮死状態になっているのですが、

貯精のう に付随する、貯精のう腺 といわれる 分泌腺 から出る、特殊な分泌液 が、

どうやら、その カギ を握っているらしい、と考えられています。

(ちなみに、働き蜂は、この貯精のうが退化して、小さくなってしまっています。)

 

女王蜂は、一生、この貯蔵した精子を、使い続けていく わけですが、産卵の都度

ここから精子を 取り出し受精 を行っていたわけですね。

 

単に、卵を 生んでいるだけ にしか見えない 女王蜂 ですが、

やはり、只者 ではありません、こんな 凄技 を、隠し持っていたんですね。

 

 

凄いぞ、女王蜂!!

 

 

 

ところで、この女王蜂って、どうやって生まれてくるのでしょう?

 

このことについては、次回書いてみたいと思います。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

余談ですが、

貯精嚢 について、

 

女王蜂を失えば、そのコロニーは、早晩消滅への道 をたどることになります。

 

精子を 貯めて おいて、一生 使い続ける

 

という、この 凄技 は、

命の危険 を冒して、何度も、巣外へ交尾に出ることを、不要 にしました。

分業 を営む ワバチにとっては、必然 から獲得した技、と言えるのかもしれません。

 

実は、この 貯精する という凄技を持っているのは、

ワバチをはじめとする、ミツバチ だけではなく、スズメバチ類 や、アシナガバチ類

そして、アリの仲間 などの、社会性を持って生活している、

 

社会性 膜翅目 昆虫

 

と呼ばれる、昆虫たちにも見られるんです。

 

どうやら、

社会性の発達にとって、この技は、必要不可欠だった、ということになりそうですね。







《 関連リンク 》

 ● クィーン(その1)

 ● クィーン(その2)

 ● クィーン(その3)  : 女王物質(じょおうぶっしつ)!?

 ● クィーン(その5)  : 王台(おうだい)!? (その1)

 ● クィーン(その6)  : 王台(おうだい)!? (その2)

 ● クィーン(その7)  : 王台(おうだい)!? (その3)

 ● クィーン(その8)







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気ままに思いつくまま書いてます。
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